プロジェクト運営に議事録を有効活用できていますか?

一般的に議事録は、「単に会議の内容を記録したもの」と思われがちで、プロジェクト運営においてはさほど重要視されておりません。しかし、本当にそうなのでしょうか?

プロジェクトは複数の異なる立場のメンバーで構成されています。このため、議論してきた内容について、ちょっとした見解の相違による「言った言わない」の水掛け論に陥ることが少なくありません。こうした水掛け論が繰り返されると、計画期日通りに要件や仕様が決定できなかったり、既に決定されたはずの内容が覆されて大幅な手戻りが発生したりすることがあります。これらは、重大なプロジェクトの進捗阻害要因となりかねません。

議事録は、プロジェクト運営における「頼れる武器」です。

プロジェクト内での混乱を防ぐためには「客観的な記録=証拠」である議事録を作成し、プロジェクトメンバー間の共通認識として無駄な手戻りが発生しないように、適正に運用する手法が有効です。しかし、いくら議事録を作成しても、その内容に不備があっては、「証拠」としての役割を果たしません。円滑なプロジェクト運営のためには、「証拠」として活用できる議事録作成が必要不可欠といっても過言ではないのです。

ビジネステクノクラフツ(以下当社)では、議事録の果たすべき役割を踏まえて、プロジェクト運営に有効活用できる議事録の作成方法を習得できる研修プログラムとしての「議事録講座」を提供しています。

議事録作成講座4つの特徴

01.議事録作成に役立つ、2段階のステップと7つのテクニック

まず、議事録で最も大切な「伝えるべきことが、正しく伝わる」ための基礎技法を、“文章化”と“構造化”の2つのステップに分けて習得します。
“文章化”のパートでは、「今すぐ活かせる議事録作成・7つのテクニック」を理解します。例えば、ベテランでも陥りやすい「作成者の意図を正しく伝えることができない記述」について具体例を踏まえて、なぜ問題なのかを理解し、解決するテクニックを習得します。 “構造化”のパートでは、ビジネス文書として適切な「論理的かつ読み手が理解しやすい文章」の構造を理解した上で、例題の構造化を実施し“構造化”の理解を深めます。

02.講議と実戦演習による、課題の認識

講義により基礎技法を習得した後、実践演習として、模擬会議のビデオを視聴し、実際に議事録を作成します。議事録作成後には、模範議事録を基に「陥りやすい失敗」や「弱みを握られないために注意すべき点」に関する具体的な説明を受け、自身が作成した議事録と対比することにより、作成した議事録の問題点や、自分自身の弱点を容易に理解することができます。
なお、ご希望により、作成した議事録の採点及び添削を行うことも可能ですので(何れも有償)、「自分の議事録が実務レベルに到達しているかどうか」を客観的に把握することも可能です。

03.「伝えるべきことを伝えるための議事録」から、「攻めの議事録」へ

講座の後半では、「さらに上を目指して」と題して、議事録が「証拠」という守りの道具にとどまらず、さらなる有効活用に資することができるような、議事録の作成テクニックを紹介します。
当社は、開発ベンダー側、お客様側、双方の立場で様々なプロジェクト管理を経験してきました。発注者とベンダーという、時として利害が相反するそれぞれの立場で何百件という議事録を作成・レビューしてきた当社ならではの視点で「それぞれの状況に応じて最大限の効果をもたらす攻めの議事録」を作成するポイントをご紹介します。

04.「議事録レビュー100本ノック」からの脱却

講座の最後は議事録レビューの方法について習得します。リーダーもしくはマネージャクラスの方々の多くは、配下メンバーの議事録レビューに多大なる工数を取られ、疲弊してしまった経験をお持ちだと思います。
これは議事録のレビューを「その場限りのレビュー」で終わらせている事が原因です。 レビューワである自分が楽をする為には、議事録作成者の議事録作成スキルを向上させることが肝要です。
当社の講座では議事録レビューの目的の一つに「議事録作成者のスキルの向上」を掲げており、有効な議事録レビューの方法を習得することが出来ます。

講座内容(1日コースの例)

午前中(10時スタート)

0.配布資料確認他

1.はじめに
何のために議事録を作成するのか、議事録の目的とプロジェクトにおける位置付けについて考察を行います。

2.議事録の基礎
議事録を作成するときの基本的な流れ~基本的な必須記載項目、書き方のスタイル等について解説します。

3.議事録における日本語力・文章力
実はもっとも厄介な文章力。一朝一夕にどうなるものではありませんが、 議事録を書くときに特に留意すべき日本語・文章の書き方について解説します。

午後(昼休憩:11:30~12:30)

4.実践演習(約1時間半)
ビデオ視聴による実践さながらの議事録作成を行います。議事録作成後は模範議事録を見ながらポイントを確認すると共に、作成された議事録は採点(オプション)され、講座の理解度が確認できます。

5.さらに上を目指して
「諸刃の剣」を「伝家の宝刀」にするために気をつけること。意外と誰も気づいていない、「攻めの議事録」を作成するポイントを解説します。

6.議事録レビューのポイント
辛い議事録のレビューから解放されるには部下の議事録力を上げることが第一です。部下の議事録力を上げるためにレビューの仕方について学習します。

7.アンケート記入
(17時終了)

※ご要望により、2日に分けての実施や変更も可能です。