ソリューション事例
(大手陸運業)次世代システム構築プロジェクト
Cases
お客様課題
現行システムは、全社的な業態の変更や他社との事業統合等を受け、度重なるシステム統廃合・機能改修を実施しており、システム拡張性の低下やベンダーロックインによる保守運用費用の高騰等の課題を有していたため、保守性の高いシステム構築を目的とした次世代構築プロジェクトが発足。先行・後続の2段階によるシステムリリースを目指していたが、先行開発分のリリース時に下記の問題が発生。
● 進捗状況、障害発生状況の実態が把握されていないまま開発が進行した結果、システムテストが長期化し、かつ十分な検証がなされなかった
● 統合テストと運用テストを実施する十分な期間が確保できず、リリース前にバグを十分に刈り取ることができなかった
これらにより、リリース後にエンドユーザに影響のある致命的な障害が頻発し、後続開発のリプランが必要になった。
プロジェクト概要
先行開発の失敗を受け、後続開発プロジェクトにおいては以下の通りのリプランを行った。
● 後続開発対象のうち2システムのリリース(2014年10月)
● 後続開発対象全システムのリリース(2015年10月)
当初予定では後続開発分のリリースを2014年10月としていたが、スコープの縮小・リリースの延期を実施。
HW保守期限の関係から、一部システムのみ2014年10月にリリースを行い、その他全システムのリリースを1年延期。
なお、後続開発プロジェクトの対象は12サブシステムに分かれており、国内大手ベンダ8社が担当するマルチベンダプロジェクトとなっている。
プロジェクト規模
● 予算:約2,000億(プロジェクト全体)
● 体制(人数)
プロジェクト管理グループ:約20名(受託側のみ)
- プロジェクト管理グループ:約20名(受託側のみ)
- 弊社参画人数:2~7名
弊社役割と成果
サブシステム毎に第三者的な目線でプロジェクト管理を行うラインPMO(フロント系4システム/センター系2システムを担当)として以下の取り組みを実施。
●システム毎の開発進捗/品質状況のモニタリング
●マネジメント向け個別進捗レポートの作成
●マネジメント(役員含む)向け定例進捗会議用サマリ資料作成
●工程開始/終了時のクライテリア達成状況の確認、及び不足部分の指摘
等
【成果】
ベンダとの週次進捗報告会議への出席だけでなく、日々のモニタリングによってサブシステム内の問題として表面化しない課題を吸い上げ、顧客側プロジェクト管理グループ及びマネジメントの実態把握に寄与した。特に当社が担当していたフロント系サブシステムについて、ベンダ側PMの能力不足及び体制の脆弱さによりベンダ側でも自身の実態が掴めていない中、接続される他システムとのテスト消化状況などから定量的に進捗状況・品質状況の実態を把握し、事なかれ主義で工程を進めようとする顧客側プロジェクト管理グループに警鐘を鳴らし、再度のリプランに繋げるなど、先行開発時と同様の状況になることを未然に防ぐことが出来た。