ソリューション事例
(大手共済)次世代システム構築プロジェクト
Cases
お客様課題
既存システムの老朽化、及び会社設立60周年という節目における中期経営計画と連動した大規模な業務改善の実現(業績低迷を受けた事務コスト削減)への対応。
・プロジェクト管理に対する知見の不足
大規模なシステム更改が久しくなかった事から、プロジェクトの運営に関する知見や共通認識が無く、円滑なプロジェクト運営が困難
・機能型組織による開発推進
開発チーム間のコミュニケーション不足による認識齟齬が多発し、設計作業等に手戻りが生じた
・新規開発の主要サブシステムにおける進捗遅延
要件定義後のスコープ縮小に伴う要件の調整の長期化やベンダ側体制の脆弱さにより、新規開発の主要サブシステムの進捗が軒並み遅延
プロジェクト概要
要件定義フェーズ、開発フェーズに分けて実施。
・要件定義フェーズ(約24ヶ月)
全面的なシステム機能の刷新を目指したが、スコープを広げすぎた事で要件確定までに時間を要し、かつ概算見積時点で想定予算の倍となった事から、スコープ縮小及び段階的なリリース計画の策定を余儀なくされた。
・開発(設計・構築)(約18ヶ月)
スコープ縮小を受け、既存ホスト系サブシステムを存置・改訂しつつ、各拠点でのワンストップ・ペーパレス受付を実現するために、新規オープン系サブシステムを構築しホストと連携させる形で実装を行った。既存ホスト系サブシステムを残した事から改訂対象は100サブシステム以上となり、また開発ベンダも既存ベンダ含め8社によるマルチベンダ体制となった。
プロジェクト規模
●予算:約240億円(プロジェクト全体)
●体制(人数)
プロジェクト全体工数:約1600人月
プロジェクト全体人数:約80名(開発ベンダー除く)(内弊社参画人数:4~12名)
弊社役割と成果
開発管理チームに所属する開発PMOとして、プロジェクト管理を担当。また業務部門側で業務移行等を検討するチームに対しても、業務支援を実施。
・各開発チーム毎の開発進捗/品質状況のモニタリング:3名
・工程判定会議の実施運営:2名
・成果物(設計書等)管理:1名
・マネジメント(役員含む)向け進捗サマリ資料作成:2名
・テスト工程における進捗管理・障害管理:2名
・業務側チーム支援:2名 等
【成果】
・プロジェクト管理基準の作成から支援を始め、各開発チームのモニタリング作業と連動して管理基準の運用への落とし込みを丁寧に設計する事により、プロジェクト全体にプロジェクト管理の方針を浸透させ、外部システム監査からも特段指摘を受けることなく、リリース判定の実施まで完了した。
・各開発チームのモニタリングレポートの管理チーム内共有化や、運用フォローを含めた各チーム間QA票の立上げ等により、各チームの課題認識を見える化し、チーム間のコミュニケーションの質を向上させることにより、手戻りリスクを極小化した。
・遅延発生した主要サブシステムに対しては、モニタリング担当者が開発担当者と開発ベンダーの間に入り、キャッチアッププランの策定支援の上、日次で進捗確認を行うことで最終的なリリース時期を遵守した。